修道の教育改革と今後の私学について

先日、修道学園の塾対象説明会が開催され、参加してきました。今年も内容が非常に濃く、学校としての方向性や教育の進化がよく伝わる会でした。ここでは、当日の流れに沿って印象的だったポイントをまとめて紹介します。

■ 校長挨拶:時代の変化を見据えた教育改革

冒頭、田原校長先生から「教育はこれから大きく変わる」という強いメッセージがありました。 2031〜2032年に予定されている学習指導要領の改訂を踏まえ、修道ではすでに2029年までの教育計画を全教員に提示し、新しい時代に対応した学びを準備しているとのこと。

また、修道の取り組みは他校からも注目されており、校長先生自身が全国各地で講演に招かれるほど。 「時代を先読みし、教育をつくり変えていく」という姿勢が強く感じられました。

私学は高校無償化で受け入れを増やした学校が4校あります。このように追い風で無償化の影響を受けて増えていますが、実はこれを一番先に察知したのは文科省で、文科省はこの前に私学が絶対栄える。県立高校はどんどんダメになっていくということで、県立高校に3000億円の予算をつけて、全国で改革をしようという命令が出ているそうです。今後は県立学校を統合して特色ある学科を設ける。新しい普通科というキーワードと、ロボット工学など本当にすごい専門的なものを公立高校でこれからやっていこうというふうに計画を立てているそうです。もしうまくいったらとても私学は太刀打ちできないかもしれないとのこと。
ただ、今の公立の先生では教える指導者いない。だからよっぽど時間をかかるだろうと仰っていました。

■ 2026年度の主なトピック

● 卒業生マンガ『コンテック男子校』第4巻が刊行

人気シリーズが4冊目に到達。取材を重ねた内容で、今後の続刊にも意欲を見せているそうです。
男子校ならではのできごとや生態が支持を集めているようです。

● DM教室(ダイバーシティ・マネジメント)

不登校や心身の不調を抱える生徒のための“もう一つの居場所”。 授業のオンライン視聴や別室でのテスト受験が可能で、2025年度は8名が出席日数をクリアし進級・卒業しました。 「まず学校に来られた」という達成感を大切にする修道らしい取り組みです。不登校は全国でも増えており、中学校では過去最多を更新したとのこと。このような取り組みができるのも私立高校ならではではないかと感じました。

● 校内コンビニ「コンビニエンスドア」

2022年にオープンした校内コンビニは、キャッシュレス決済に対応し、生徒の生活を支えています。
なお、田原校長先生は近くのセブンイレブンの方がお気にりとのことでした☺

■ 修道ベーシックルーブリック:修道教育の核

修道が掲げる「道を治めた優位な人材」を具体化したのが修道ベーシックルーブリック。 価値観とスキルを5段階で示し、生徒が自分の成長を振り返るための指標です。

2020年に導入され、2026年には初めて6年間ルーブリックで育った生徒が卒業。 教員の間でも行事や指導の際にルーブリックの言葉が自然と使われるようになり、学校文化として定着しつつあるとのこと。

この取り組みは書籍『私学教育のグランドデザイン』でも紹介され、海外学会での発表も予定されているそうです。

私がかつて通っていた時代には「知徳併進」「質実剛健」などの校歌にもある言葉が修道の基本理念をあらわしていました。現代ではそれをもっと具体的に修道性らしさとはなにかをアンケートでまとめて細分化して表現したものがルーブリックなのだと感じました。今現在、自分はどの段階にいてどのような人物になっていくのががわかるような作りになっています。

■ 中3:フューチャーリーダーズプログラム

世界各国から来日している留学生をファシリテーターに迎え、 課題発見・解決・プレゼンまで行う探究型プログラム。 2週間の集中カリキュラムで、生徒たちが自分の将来像を描くきっかけにもなっています。

■ 高2:探究型修学旅行

かつての豪華客船旅行から一新し、完全探究型の修学旅行へ。 訪問先はNTT通研、NIFCO、JAXA相模原など多岐にわたり、研究者や企業の方との交流もあります。

事前学習を含め、進路の再確認につながる内容で、 「自分の興味はどこにあるのか」を深く考える機会になっているとのこと。

■ ICT教育:BYODとプログラミング

生徒自身がPCを持参するBYODを採用。 電子教科書やGoogle Workspaceに加え、Minecraftでのプログラミング学習も導入されています。

ブロックコードとテキストコードを行き来できる仕組みで、 自然とPythonへつながるように設計されているのが印象的でした。

■ デジタル採点の導入

入試・定期テストともにデジタル採点を採用。 採点ミスの減少やスピード向上に加え、生徒がテスト当日に結果を確認できることもあるそうです。 「鉄は熱いうちに打て」を実現する仕組みです。

■ 入試・広報イベント

  • 中学入試:2027年1月22日(金)
  • 高校入試:2027年2月12日(金)
  • 体験イベント「修道チャレンジ」は授業体験を拡充
  • オープンスクールは入試説明中心へ変更

遠方地区への校長訪問も継続されるとのこと。

■ まとめ

今回の説明会を通して感じたのは、修道が「伝統校」でありながら、 探究・ICT・ルーブリック教育など、現代的な学びを積極的に取り入れている学校です。

生徒一人ひとりの成長を丁寧に支える仕組みが整っており、 これからの時代に必要な力を育てるための環境がしっかりと整っていると感じました。